- 2010.11.25 Thursday
- 01:35
11月12〜13日、吉野山に一泊した。一昨年に訪れた時は緞帳の奥に隠れていらっしゃった、念願の蔵王権現さんに出会うためである。
平城遷都1300年祭記念で、9月25日〜12月9日まで金峯山寺で100日間の特別開帳を行っていて、もちろん昼間もお参りできるのだが、宿泊者に限って特別に夜間拝観が出来るというので、1日休みをもらって出かけることにした。
夕食を頂いてすぐ、その夜の宿から5分ほどの蔵王堂へ歩いて行くと、もう既にたくさんの人が待っている。入堂は午後8時からなので、30分ほど外へ並ぶ。何だかヴァチカンの深夜ミサを思い出す。金峯山寺の修行僧の方々がパンフレットや記念品などを配って下さった後、いよいよ入堂。団体の人と個人の入口を左右に分けて下さったので、幸いなことに向かって左側の一番前に座ることが出来た。
真ん中に一番大きな釈迦如来の化身の蔵王権現。向かって左側は弥勒菩薩の化身。そして向かって右側は千手観音菩薩の化身。私は弥勒さんが仏さまの中では一番好きなので、1時間ずっとその前に対坐することが出来てとても幸せだった。
開式の辞の後、三礼、法螺、諸天讃(勧請段)、祈願表白、開経偈、経段、本覚讃と続き、最後に又法螺、三礼。その後法話を伺い、自由拝観。
お堂の中は太い柱が68本あって、杉、檜、松、躑躅(つつじ)、梨などの大木をほとんど自然のままに使用しているそうである。奥深い吉野の原生林に足を踏み入れたように感じられるように。
翌朝もう一度朝7時からの勤行に参加する。今度は反対側の千手観音菩薩の化身の蔵王権現の前で30分。それぞれの権現さんが皆違う表情をしていらっしゃるのだということがよく判った。蔵王権現はペルシアや唐や韓国の仏様とは違って、本当に日本の仏様という感じがする。
一旦宿に戻り朝食を済ませてから、バスで一番上の奥千本まで行き、西行庵まで歩く。日頃歩き慣れていないので、急な坂はかなり堪えた。
山道はずっと紅葉していて、印象派の絵のような赤と黄のグラデーションの中に、西行庵はひっそりと佇んでいる。もちろん今はもうその建物はなく、往時を偲ぶための一丈四方の小さな小屋が建てられている。
今ずっと空海が辿った道を少しずつ歩いているが、不思議なことにそのほとんどすべての場所の近くに、西行庵が存在する。
空海の追っかけが終わったら、次は西行を・・・・と思っているのだが、たぶん生命の方が足りないかもしれない。
- 2016.05.18 Wednesday
- 01:35
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辞書
☆〔五大ごだい〕地・水・火・風・空の五つをいう。一切の物質に偏在して、それを構成するもととみて大という。
☆〔六大ろくだい〕仏教用語で、万物を構成する六つの要素。地・水・火・風・空・識。六界。密教では法身大日如来の象徴とする。
☆〔識しき〕仏教用語で、対象を識別する心のはたらき。感覚器官を媒介として対象を認識する。六識・八識などに分ける。
☆〔法身ほっしん〕仏教用語で、永遠なる宇宙の理法そのものとしてとらえられた仏のあり方。
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ホラ貝の音、素晴らしかったでしょう。
プロが吹くホラ貝は絶品です。昔はよく大峰山で聞いたものですが、お参りしなくなってから久しいです。