今日から葉月が始まる。旧暦8月1日、葉月朔日なので「八朔」と呼ばれる。もともとは豊作を祈る農村の行事だったのが、江戸時代、徳川家康がこの日に江戸城へ入ったことから、公式な祝日になったのだという。葉月3日(新暦9月13日)は第四十四候の鶺鴒(せきれい)の鳴く日に当り、いよいよ鳥の季節の到来である。関西では旧暦5〜6日(新暦9月15〜16日)に岸和田のだんじり祭が行なわれる。さらに8日(9月18日)には世阿弥忌、10日(9月20日)には西鶴忌と続く。(いずれも「旧暦日々是好日」より)
さすがに昨日、今日と、日が暮れてからは涼しい風が吹くようになった。
以前にも書いたが、今年は植木屋さんが夏の初めに来たお陰で、いつも花の咲く前に切り詰められてしまって少ししか花が付かない酔芙蓉が、毎日満開である。
早朝開花する時は真っ白な花が、昼前にはほんのりとピンクに染まり、夕方には紅くなって花を閉じ、やがて落下する。
その名の通り、酔ったように花の顔を紅く染めるのである。しかも一輪の花が咲くのは一日だけ。儚くも潔い花のいのちである。