今日は節分である。節分と言えば豆撒き、ひいらぎ、鰯などを連想する。昔はそれぞれの家で豆撒きをして、その後歳の数だけ炒った豆を食べたものだった。豆を撒くのは父親の役目で、子供たちは父親が帰って来るのを心待ちにしていた。最近は節分と言えば、豆よりも巻寿司の丸かぶりの方が定着しているようである。
もともと節分は読んで字のごとく、季節の移り変わる時のことで、立春、立夏、立秋、立冬の前日を称する言葉である。旧暦の基本となる二十四節気のそれぞれの季節はこの四つの、名付けられた日から初まるのである。そして明日は立春、一年の起点となる日である。一年の初まり、春の初まりの日なのだが、旧暦の元旦はこの日ではなく、今年は新暦2月7日がその日である。これは元旦を立春前後の新月の日と定めているからである。
最初においた蘭の写真は昨年の12月から延々と我が家の庭で咲き続けている。この鉢植えの蘭はもともと実家の義母の庭にあったのだが、義母が亡くなった時に持ち帰って来た。1999年のことだったからもう9年にもなる。暑かろうが寒かろうが、ただ水を遣るだけで放ったらかしにしているのに毎年毎年咲き続けている。それどころかあまりに増え続けているので、最初に持って来た鉢の半分は友人宅に引き受けてもらった。こんなに蘭が強いものだとはそれまで知らなかった。
春の兆しは庭の此処彼処で見られるようになってきた。南側の隅に植えている三椏(みつまた)の蕾も次第に膨らんできている。植物の名前は本当によくできていて、確かにこの三椏は枝が三つに分かれ、枝ごとに一団の蕾をつけている。楮(こうぞ)と共に和紙の原料となる落葉低木である。
花壇や鉢植えの花も春の兆しを見せている。桜草ももう少しで咲き始めようとしている。
今日雨の中で初めて一輪目の水仙が咲いていた。