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    小豆島西の瀧の震災護摩供養

    • 2010.01.18 Monday
    • 22:24
    JUGEMテーマ:旅行
          
     2010年1月17日、阪神淡路大震災から15年目、小豆島西の瀧、龍水寺で行われた鎮魂のための護摩供養に故村岡空師の奥様、今は僧籍に入られた行悦師と共に参加した。地震の起こった時刻に護摩供を修されるというので、前日の夜から島に渡り、朝4時に起きて真っ暗な道を西の瀧のある大麻山へと向かった。色々ハプニングがあって二度ほど道に迷って少し遅れたのだが、小林龍應師は駐車場のところで待っていて下さった。
     まず本堂(観音堂)と八大龍王の霊水の壺のある洞窟を案内して頂き、それから護摩堂に上る。
                                        
     最初に説明をして下さって、護摩壇の脇に書かれている不動明王の真言(慈赦咒)でも心経でもいいから、一緒に唱えて下さいと言われる。護摩壇の真横の席なので、一つ一つの所作をすべて目の当たりにすることができた。私も大きな声で唱えることはできなかったが、前に書かれた文字を見ながら呟くように不動明王真言を唱えてみる。「ノウマクサマンンダバザラダンセンダマカロシャダソハタヤウンタラタカンマン」

     一時間の間、次々と護摩木が焼(く)べられ、炎は高く昇ってゆく。間近に見て、炎のかたち、火のかたちを初めてまざまざと見たような気がした。火を見つめていると、震災の時に長田や須磨で起こった火事の火が重なる。亡くなられた人たちへの思いが胸に迫る。護摩供の煙のせいなのか、あるいはあの時の悼みゆえなのか、どちらの涙なのか分からなくなってくる。
     護摩供が終わった時には、もう空は明けようとしていた。
     写真の真ん中にあるのが護摩堂。その後ろに高く突き出ている岩は行場。左側手前が本堂。御本尊は十一面観音で秘仏であるため、普段は見ることが出来ないという。

     それから庫裏に御邪魔して用意して下さっていた茶菓を頂く。
     小豆島では一番おいしいというアップルパイとアーモンドのロールケーキにコーヒーというご馳走!
     私はコーヒーとケーキ無しでは生きられないと日頃から思っているで、こんな山奥なのにと感動してしまった。「これなら十分住めます!」などと口走ってしまう。台所の流しもお湯が出るし、電気カーペットもヒーターもあるし・・・・。
     ただこの山の上で毎日お風呂に入ると、水がなくなってしまうのだという。そのために今は山から少し下の古い家に住んでいらっしゃるということで、そのうちこの庫裏に住みたいと思っていると龍應師は笑って言われた。
     1200年も前に建立された由緒あるお寺とはいえ、ここに住むとなれば住居空間としての許容度を考えねばならない。お寺の仕事よりも日常の雑用こそが、本当は苦行かもしれない。
     それでもそれに勝る大きな喜びがここにはあるような気がする。何よりも朝に上り夕べに沈む日輪の美しさ。昨日も福田港から宿泊するホテルまでの道の途中で、大きな夕陽を見たが、それはこれまで見たどの夕日よりも赤く深く染まっていた。
     早春には境内に白い椿が咲き乱れ、今は岩の肌しか見えない岩壁を、晩春には見事な白い藤の花が飾るという。刻一刻と変わる海の表情。満天の星。ここには言葉には言い表せないほどの自然の恵みが溢れている。庫裏の朝の窓からは、土庄から余島にかけて繋がるエンジェルロードがくっきりと見えていた。

     午前9時ごろにお寺を出て駐車場へと向かう道で、ガサガサと音がした。驚いてその音の先を見る私たちを見て、「ああ、栗鼠(りす)ですよ。」と龍應師は恬淡と言われた。坂を下りてゆく車のバックミラーから、いつまでも手を振って下さっている法衣の袖が見えていた。

    新年

    • 2010.01.03 Sunday
    • 18:19
    JUGEMテーマ:日記・一般
          
     新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。
    中庭の蠟梅(ろうばい)の花が咲き始めました。例年より2カ月ほど早い開花です。砂糖菓子のように壊れやすく硬い花びらは、ほんの少し透けて見えます。とても良い香りが漂う花の周りだけ、光を集めているようです。
     いつも思うのですが、早春の花は皆控え目で、ひっそりと下を向いて咲くような気がします。 

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    ☆〔五大ごだい〕地・水・火・風・空の五つをいう。一切の物質に偏在して、それを構成するもととみて大という。 ☆〔六大ろくだい〕仏教用語で、万物を構成する六つの要素。地・水・火・風・空・識。六界。密教では法身大日如来の象徴とする。 ☆〔識しき〕仏教用語で、対象を識別する心のはたらき。感覚器官を媒介として対象を認識する。六識・八識などに分ける。 ☆〔法身ほっしん〕仏教用語で、永遠なる宇宙の理法そのものとしてとらえられた仏のあり方。

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